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気にかかるカタログの記述
アウトドアグッズはその呼び方の通り使用されるのはお外。屋外です(当たり前だろーっ!)。
そうなるとグッズによっては汚れてしまうことも多く、洗わないとならないケースが出てきます。
しかしグッズによっては『洗っていいもの』『あまり洗わない方がいいもの』『洗ってはいけないもの』というものがあります。
また、洗えるだろう!と当然のように思っていても製品のカタログなどでは洗うことを避けさせようとする記述があったりもして、神経質に考えると「どーしたらいいの!?」ってグッズも少なくありません。
このコンテンツは数回に別けて『あまり洗わない方がいいもの』『洗ってはいけないもの』をピックアップして、仕方なく洗うそれぞれの洗い方を勉強したいと思います。言わば妥協策なんですけど・・・
第1回目はザックについてです!
絶対に洗わない人 当然のように洗う人
一般にザックといえば、すごくガッチリした素材でつくられていて、防水性も優れた素材が採用されているものです。少しくらいの雨ならばザックカバーをしなくったって中の荷物は濡れたりしません。
けれども、使用回数を重ねるにしたがって防水性能も落ちてきて、ザックカバーを装着しないとビシャビシャになってしまうこともでてきます。
原因はいろいろあって、書ききれませんけど。代表的な原因としては「素材に外傷ができた」「外側の表面の撥水性の低下」「内側表面の防水加工が荷物の摩擦や酸化によって劣化」などがあります。
たまに「洗ってから防水しなくなった」という体験談を聞くこともあります。
実は洗ったことが原因で防水性が落ちてしまうことは事実で、ザックメーカーも「洗う」ことを嫌う傾向にあるようです。実際メーカーの発行しているカタログでは「洗って下さい!」とは記述されていません。
つまりメーカーとしては、ザックの防水性能を下げ、寿命を縮める要因と考えているからに他ならないのでしょう。
逆に使い古してだいぶ色あせてはいるけれどやたら清潔そうな汚れのないザックを背負っている方も時々いらっしゃいます。聞けば「ザックだって洗ってる!」とおっしゃいます。
時にザックがドロだらけになってしまったり、不可抗力でパッキングしたモノ(主に食べ物や飲み物等)が破裂して内部がベタベタになってしまったり、「洗わないとならない」Have
to な状態になってしまうこともあります。
では、汚れてしまったザックは洗っていいのでしょうか?
汚れた場合は
私ごとですが、ザックとゴアテックス®製品を洗う時がイチバン面倒に感じています。ゴアテックス製品の洗いに関しては次回以降にまわすとして、ザックの洗いも強敵なのです。
まずザック表面についたドロ汚れなど。ドロが乾いた状態になってからブラシなどで落とすのが常道でしょう。
ポロッと鋳型を外すように落ちる場合はラッキーです。
不幸なことに繊維の間まで浸み込んでしまっている場合はサクサクと落ちてくれません。
そんな場合はブラッシング(使い古しの歯ブラシなど)で大方のドロ汚れを落としてから、濡れた布などでキレイに拭き取る。
それでもダメ!とてもそんな程度ではダメダメ!って状態の汚れには、水に希釈した洗剤をスポンジに含ませて汚れを取り去るという手段があります。
仕方なく洗う!最小限だけ洗うという意識で!
ここまでは多くのメーカーが推奨する汚れの落とし方です。ザックの素材にとっては確かに理想的な方法です。
けれども、時に屋外で遭遇する「すさまじい汚れ」の場合などでは、これまで書いたようなユルユルな方法では対処しきれないことが多いのも確か。
ちょっとだけ脱線してしまいます。ザックの防水加工についてカンタンに触れてみます(後ほど、いつになるかわかりませんけど詳しい特集を組んでみたいと思います)。ザックは普通一般的なもので200〜1000Dn(デニール)以上というひどく分厚くて強靭な素材でつくられています。
正確に言うとDnは糸の太さを示す単位で直接厚さを示すものではないのですが・・・。
テントの素材は軽量タイプで30〜70Dnが一般的なので、ザックがどれだけの厚さの素材を使っているか…、ちょっと驚きます。
まあ、それだけ太い糸を編んで作っている素材ですので、薄手の素材と比べると編み目は粗くなっています。
つまり糸と糸との空間が大きいんです。ですから、防水のためのポリウレタン加工も粗い編み目を埋めるために、薄手のものよりも多量に加工材を塗布しています。
けれども、繊維の編み目が粗いことと、加工剤の層が厚いので、劣化してしまうとナイロン素材から剥離しやすくなってしまいます。
ポリウレタンが劣化する要因としては「酸化」「摩擦」「水」などです。ポリウレタンは確かに防水加工剤として多用されていますけど、水と相性が悪いのではなく親水性のある加工剤でもあります。ですからポリウレタンも防水層に水を抱え込んでしまうことがあり、劣化の原因となることもあるのです。
親水性のあるポリウレタンなので界面活性剤でできた洗剤なぞと接触したら、ダメージを確実に与えてしまいます。
ザックのメーカーが「洗う」ことを極力避けさせようとするのは、こうした要因があるためなのです。
さて「洗い」についてです。上に書いたような理由から「洗い」は必要最小限にとどめたいものです。ポイントとしては、
「必要最小限度の範囲だけを洗う」
「水とブラシやスポンジだけで落とせるか試す」
「洗剤は食器用洗剤(中性洗剤)が最も無難」
「洗剤はザックに直接かけずに別容器で薄めた溶剤を使う」
「スポンジやブラシで汚れを軽く擦り落とす」
「洗剤が付着している時間を短くする(超ーーっソッコー、水ですすぐ!!!)」
「洗剤はしつこいくらい真水で除去する」
「洗った部分の裏側も念のためよくすすいでおく」
「できれば乾いた布で水けを拭き取り、日陰で乾燥させる」
などです。ちょっとナーバスすぎると感じるかも知れませんけどネ・・・。安全パイな洗い方としたら、こんな感じです。
さらに注意点
「必要最小限度の範囲だけを洗う」
バスタブやタライに水を溜めて、その中でジャブジャブするのはよくないかナ!
できれば、ザックを逆さに吊るしてシャワーやホースで洗い流す方がベター。そうすれば、ザックの内部に水が溜まりにくくなります。
「洗剤は食器用洗剤(中性洗剤)が最も無難」です。
ぶっちゃけ商品名を出しちゃうと花王【エマール】も中性なのでOK!マズいのはアルカリ性洗剤でしょう!アルカリ性洗剤はポリウレタンに深刻なダメージを与えてしまいます。洗濯用の洗剤でスプーン1杯の分量で洗える洗剤は弱アルカリ性のものが多いので要注意です。
あと長年使っていると背中と接する背面パッドが臭って(←この字を使うと余計クサそうな感じがしてくる…)くるケースもあります。これに関しては長い年月が経過したものほど洗っても劇的な効果は期待できません。
匂いは減少しますが、壊滅的な打撃にはなりませんし、悪臭は使っているうちに復活してしまいます!
むしろ洗ったことによって匂いの源となっている細菌に水分を与え元気づかせることになりかねません。
そうならないように事前になにか対策をとる方が賢明なのではないかと思います。発汗量の多い方には残念な言い方になってしまい恐縮なのですが・・・。
なにか良い知恵がありましたらば、メール等でお知らせいただけましたら幸いです。
洗った後のメンテ
日陰で完全に乾かして、防水スプレーを塗布しておくと良いです。細かく言えば、防水スプレーでも「フッ素系」と「シリコン系」がありますが、どちらでも差支えはないはずです。
敢えて言うなら、安価な「シリコン系」がおススメ!
特にファスナーパーツがついているザックには「シリコン系」が適しています。
シリコンは潤滑剤にもなっている物質なので、ファスナーの開閉をスムーズにしてくれる一助となってくれるからです(もちろん潤滑剤としての専用シリコンスプレーほどの効果はありません)。
ファスナー付近は水の侵入路になりやすいので、「防水の役割」と「ファスナー開閉をスムーズにするため」を兼ねてたっぷりと塗布してあげるとベターです。
そうそう!それに私のたいしたことない経験で、実証するデータなんてないのですが、シリコンスプレーをたっぷり塗布した布製品はムシ喰いの被害にあいにくいみたいです。(←クドいですけど確証はないです…)
さらに、もっと丁寧なメンテとしては、購入した時のようにビニール袋に入れて外気をできるだけ遮断するとベターです。
ホコリやカビから守るだけでなく、ポリウレタン層を不必要に酸化させないためです。例えて言うと「布団圧縮袋」のように、あそこまではムリだとしても袋の中の空気をできるだけ抜いてしまえたらいいですね!
さらに防虫防カビ剤を1包入れておくともっともっと良いでしょう。繊維を食べてしまうムシ対策にもなりますから。
酸化を完全に防止することはできませんけど、こうしたメンテで素材やポリウレタンの酸化の進捗を大幅に遅らせることが可能です。
ポリウレタン層を良い状態に保つことでザックの寿命は飛躍的に延びます。
いろいろな製品に共通して言えることですが「直射日光の差さない、風通しの良い、湿気の少ない所で保管」することがザックにとっても最高です。ホントは家の中にそんなロケーションなんてほとんどないんですけどネ・・・。
このコンテンツはシリーズ化して、いつか別のグッズの洗いを特集してみたいと思っています。
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